身近に使われる仏教用語①
新年明けましておめでとうございます。
お寺への訪問、お寺での企業研修、仏教協会でおなじみの日本仏教協会、ブログ担当の龍造寺(りゅうぞうじ)です。
2019年最初となる今回の投稿からは、身近に使われている仏教用語についてご紹介しようと思います。
私たちが日々日常の会話の中で使用している日本語には、仏教に由来する言葉が数多くあります。
しかし、その由来まではあまり知られていないのが現実です。
日本語の仏教用語の中には、古代インドで用いられていたサンスクリット語に由来するものが多くあります。
これは、大乗仏教の世界においては、サンスクリット語が権威ある言葉として広く使用されていた過去を持つからです。
例えば、以下がサンスクリット語に起源を持つ日本語です。
旦那(だんな)
サンスクリット語で、お布施を意味する言葉「ダーナ」に由来し、もともとはお布施をするひとの意味でしたが、歴史を経て現在の意味に転じました。
刹那(せつな)
非常に短い時間という意味のサンスクリット語「クシャナ」に由来する言葉です。だいたい1/75秒くらいの時間を指します。一瞬という言葉がありますが、こちらは1兆分の数秒という意味合いを持つので、刹那はもう少しゆったりした感じですね。
奈落(ならく)
サンスクリット語で地獄を意味する言葉「ナラカ」に由来します。奈落の底とはつまり地獄を指すわけです。
嚔(くしゃみ)
くしゃみはサンスクリット語で長寿という意味の言葉「クサンメ」に由来します。仏教の言い伝えでは、釈迦がくしゃみをすると弟子たちが「クサンメ、クサンメ」と呪文を唱えたと語り継がれています。
日本においても、くしゃみは「誰かが自分のことを噂している」とか「寿命が縮まる」と考えられていたので、この言葉が誕生したのでしょう。
舎利(しゃり)
寿司でおなじみのシャリは、サンスクリット語で「遺骨」という意味の「シャリーラ」に由来します。
仏教では、釈迦の遺骨のことを「仏舎利(ぶつしゃり)」と呼びます。
お米と仏舎利の形が似ていたことから、お米のことをシャリと呼ぶようになったと伝えられています。
本ブログでは、身近に感じる仏教に関連することを切り口に、仏教についてわかりやすくお伝えしていきます。
今後ともご愛読のほど、よろしくお願い申し上げます。
龍造寺